Azure Container Instance (ACI) を用いたDocker環境の利用と学習
はじめに
クラウドを活用して手軽にDocker環境を使いたい場合、Azure Container Instance (ACI) は最適な選択肢の一つです。
ACIを利用すると、仮想マシンを作成せずに、コンテナ化されたアプリケーションをすばやくデプロイできます。
本記事では、ACIを活用したDocker環境の利用方法と、それを学べるMicrosoft Learnの教材、および実際の活用事例を紹介します。
1. Azure Container Instance (ACI) とは?
Azure Container Instance (ACI) は、Azure上で軽量なコンテナを実行できるサービスです。
仮想マシンの管理不要で、すぐにコンテナを起動できます。
ACI の主な特徴
- インフラ管理不要: 仮想マシンを作成せずにコンテナをデプロイ可能。
- スケーラブル: 必要に応じてコンテナの数を調整可能。
- 柔軟なOS対応: LinuxコンテナとWindowsコンテナの両方をサポート。
- ネットワーク統合: Azure Virtual Network との統合が可能。
2. ACI を使ったDocker環境のセットアップ
ここでは、ACIを利用してDockerコンテナをデプロイする簡単なハンズオンを紹介します。
前提条件
- Azureアカウント(無料アカウントでもOK)
- Azure CLI のインストール(ローカルPCでの操作が必要な場合)
ステップ 1: Azureにログイン
az login
ステップ 2: リソースグループの作成
az group create --name myResourceGroup --location japaneast
ステップ 3: ACI でコンテナを作成
今回は nginx
コンテナをデプロイします。
az container create --resource-group myResourceGroup \
--name mycontainer \
--image nginx \
--dns-name-label mynginx-container \
--ports 80
ステップ 4: デプロイの確認
az container show --resource-group myResourceGroup --name mycontainer --query ipAddress.fqdn --output tsv
出力されたURLをブラウザで開くと、nginxのデフォルトページが表示されます。
ステップ 5: コンテナの削除(不要になったら削除)
az container delete --resource-group myResourceGroup --name mycontainer
3. ACI の活用事例
(1) 学習環境の構築
ACIを活用すれば、開発者や学生が簡単にDocker環境をセットアップできます。
例えば、PythonやNode.jsの開発環境をクラウド上に構築し、ローカル環境を汚さずに試すことが可能です。
az container create --resource-group myResourceGroup \
--name python-dev \
--image python:3.9 \
--command-line "sleep infinity"
(2) 短期間のアプリケーションホスティング
開発中のアプリケーションを一時的にクラウドで公開したい場合、ACIを使ってデプロイできます。
例えば、社内向けのデモサイトやAPIサーバーを簡単に立ち上げられます。
(3) CI/CD パイプラインの一部として活用
GitHub Actions や Azure DevOps と組み合わせて、テスト環境を自動的に構築・破棄する用途でも利用できます。
4. Microsoft Learn で学ぶ ACI
Azure Container Instance や Docker を学習するのに最適な Microsoft Learn の教材をいくつか紹介します。
初心者向け
応用編
5. まとめ
Azure Container Instance (ACI) を使えば、手軽にDocker環境をセットアップし、開発や学習に活用できます。
アーキテクチャ違いで困った時などに、よく助けられました。